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journal of cell biology(202:623-636)に公募班・東京大学・上原亮太氏の論文が掲載されました   論文   

journal of cell biology(202:623-636)に公募班・東京大学・上原亮太氏の論文が掲載されました

動物細胞分裂において、分離した染色体の間に「中央紡錘体」とよばれる微小管構造が形成される。中央紡錘体の真ん中に並ぶ「ステムボディー」構造は細胞質分裂の開始と完了を制御し、遺伝情報の正確な分配を保証する(図)。機能的な中央紡錘体、ステムボディー構造がどのように形成されるかを明らかにすることは細胞分裂研究の重要課題である。本研究では、中央紡錘体微小管の長さ制御因子として微小管脱重合キネシンKif2Aを同定した。Kif2Aの機能低下または亢進は中央紡錘体微小管の異常伸長または短縮を引き起こし、ステムボディーの細胞内配置や細胞質分裂の進行に重篤な障害をもたらした(図)。このことから、Kif2A機能の厳密な調整が分裂制御に必須であることがわかった。さらに微小管動態の数理モデル解析と実験を組み合わせたアプローチにより、中央紡錘体の中央に形成されるAurora Bキナーゼのシグナル勾配が、リン酸化を通してKif2Aの機能を負に調整することでKif2A依存的な微小管脱重合活性を中央紡錘体の両端に限定し、中央紡錘体のサイズおよびステムボディーの配置を保証する仕組みを明らかにした。

 

Kif2A機能制御異常による分裂障害の概略
    Kif2A機能制御異常による分裂障害の概略

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