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細胞性粘菌のCytokinesis D(助産婦)

種名:Dictyostelium discoideum

産業技術総合研究所 上田太郎

細胞は普通、自律的に分裂できます。しかしBironら(2001)は、Entamoeba invadens細胞は単独では頻繁に分裂を失敗するけれども、近くに細胞がいる場合はこれが分裂中の細胞の赤道領域に向かって運動し、物理的に分裂を手助けすることをみつけました。これは、近くの細胞(助産婦細胞とよんでいます)が分裂細胞の赤道付近から分泌される誘引物質に対して走化性運動するためであることが示されています。細胞性粘菌細胞は単独でも比較的効率よく分裂できますが、やはり近傍の間期の細胞(赤)は分裂中の細胞(緑)の赤道領域に向かって運動します。細胞性粘菌の分裂にこの助産婦活動(cytokinesis Dとよんでいます)は不可欠ではありませんが、われわれは、分裂の成功率を高める効果があることを発見しました。

Chemotaxis-mediated scission contributes to efficient cytokinesis in Dictyostelium. Cell Motil. Cytoskeleton,65:896-903.

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